地域に愛される、個性豊かな楽しい「第三の居場所」に

写真
広々としたリビングスペース

「ただいまー!」と元気な声で、走って帰ってくる子どもたち。2019年3月、沖縄県うるま市に市内2拠点目となるうるま拠点がオープンし、すでに14名の子どもたちが毎日拠点で過ごしています。すでに梅雨入りし蒸し暑い日々が続くうるま市ですが、子どもたちは元気いっぱい。拠点の広大な庭でどろんこになりながら、友達やスタッフとのコミュニケーションを楽しむ様子は、この居場所の意義を感じさせてくれます。

「子どもの貧困」が社会課題である沖縄県

沖縄県は「子どもの貧困率」が全国で最も高く、今まさに「子どもの貧困」が社会問題となっています。沖縄県や各自治体がさまざまな施策を打ち出し、県をあげて問題解決に取り組んでいますが、その問題は根深く、まだまだ対応が必要な状態です。
そこで日本財団は、2018年8月沖縄県うるま市に、市内1拠点目となる「第三の居場所」をオープンしました。現在、小学校1~3年生を中心とした10名を超える子どもたちが拠点に通っており、放課後から夜間までの時間をこの場所で過ごしています。子どもたちの抱える課題は経済的貧困のほか虐待、発達障害など多岐にわたり、拠点だけではなく自治体や地域、学校と連携しての対応が求められる問題がほとんどですが、日々丁寧に子どもたちと関わる中で、少しずつではありますが、確実に変化が見られ始めています。

市内2拠点目:うるま拠点をオープン

そこで1拠点目に引き続き、2019年3月にうるま市内に2拠点目をオープンしました。こちらは元保育施設を改修した拠点で、目の前に広い庭があるのが特徴です。オープン直後から子どもたちの利用が始まり、遊びや勉強はもちろん、入浴や夕食など、まるで自宅で過ごすかのような生活を送っています。

写真:スタッフに髪を乾かしてもらう子どもの様子
入浴後のいつもの風景

地域のみなさまをお迎えして内覧会を実施

オープン後子どもたちも少し落ち着いてきた2019年5月、うるま市島袋市長ほか自治体関係者や地域のみなさまをお招きして、拠点の内覧会を行いました。当日は30名を越えるみなさまにお越しいただき、島袋市長から「自治体として全力でバックアップしていく」というお言葉や、この拠点に期待することなどをお話しいただきました。運営団体さまからも拠点についてご説明いただき、改めて拠点へのご理解及びご協力をお願いしたところ、ご参加くださった方々が熱心に耳を傾けてくださり、「何かお手伝いできることがあれば」と声をかけてくださったかたもいらっしゃったりと、地域全体で子どもを支援していこうというお気持ちにとても胸が熱くなりました。

写真
関係者をお招きして内覧会を実施

その後、拠点で懇親会も実施し、途中で学校から帰ってきた子どもたちも一緒に参加しての楽しい交流時間となりました。初めは緊張していた子どもたちも、おいしいごはんと優しい大人に囲まれ、徐々に緊張もほぐれてきた様子。生活を撮影した写真をスライドショーにして投影すると、写真が変わるごとに子どもたちから声があがるなど、終始和気あいあいとした雰囲気で過ごしました。

写真
懇親会は子どもたちも一緒に楽しみました

地域に愛され、見守られる拠点を目指して

まだまだ始まったばかりの拠点ではありますが、地域のみなさまに見守られながら、すばらしいスタートをきることができました。これからは地域一丸となって、子どもたちや家庭が抱える課題に目をそらさず、子どもの貧困問題解決に向けて、一歩一歩進んでいきたいと思います。
今後ともみなさまからのあたたかいご支援を、引き続きよろしくお願いいたします。

日本財団 安場麻里

日本財団への寄付 4つの特徴

  1. 寄付金はすべてを支援活動に活用します
  2. 50年以上の助成実績があります
  3. 寄付者の皆さまにきちんと報告します
  4. 税制上の優遇措置が受けられます

日本財団子どもサポートプロジェクトロゴ

日本財団は、「生きにくさ」を抱える子どもたちに対しての支援活動を、「日本財団子どもサポートプロジェクト」として一元的に取り組んでいます。