【寄付者の声】甲子園球場が家族を「チーム」にする~日本財団の支援する子育て世帯が阪神タイガース「Family with Tigers Day」に参加
2024年6月9日(日)、日本財団「子ども第三の居場所」を利用する子どもたちと保護者計25人が、阪神タイガースのイベント「Family with Tigers」対象試合に招待され、甲子園球場での選手との交流、試合観戦など、盛りだくさんの1日を過ごしました。「Family with Tigers」は、球団のどのような想いから行われているのでしょうか?球団担当者にお話を伺いました。
憧れの甲子園球場で過ごす特別な1日がスタート

この日、招待されたのは、日本財団「子ども第三の居場所」でもある「アグリステーション丹波ささやま」(兵庫県丹波篠山市)を利用している子どもたち(小学生~高校生)とその保護者、ボランティアスタッフの計25人です。
子どもたちの住む丹波篠山市から会場の甲子園球場(兵庫県西宮市)までは、電車で約2時間の道のり。「頑張って、いつもより早起きした」、「楽しみ過ぎて昨日はよく眠れなかった」という子どもたちは、早くも集合時間の1時間前には甲子園球場に到着。多くの子が「球場での野球観戦は初めて」とのこともあり、少し緊張した表情で特別な1日の始まりを迎えました。

まずは、球団スタッフの方からルールや注意事項の説明を受けた後、いよいよ憧れの甲子園球場の応援席へ!普段は原則としてマスコミにしか公開されない、試合前練習の様子を応援席から見学しました。


交流会には若手エースのあの選手が登場!
その後は、いよいよ選手交流会へ!選手のコンディションや登板の有無に配慮して、交流会に参加する選手は当日決定されるため、子どもたちには、交流会が始まる瞬間まで、どの選手がやってきてくれるのかわかりません。「誰が来てくれるんだろう?」とドキドキしながら待つ子どもたち。
そして、待ちに待った開始時間。会場に入ってきたのは、ピッチャーとして活躍する西 純矢(にし じゅんや)選手でした!

「阪神の次世代のエース」と評される人気選手の登場に、子どもたちは「わぁ、西選手だ!」と大歓声。みんなで事前に作ったプレゼントを西選手に手渡し、笑顔で「阪神の皆さん、いつも夢をありがとう!これからも頑張ってください」とお礼の言葉を贈りました。受け取った西選手も、満面の笑顔。「ありがとう!がんばります」と答え、子どもたちのキャップやユニフォームにサインをしてくれました。


最後は西選手を囲んで、みんなで記念撮影。大喜びの子どもたちの様子を見て、「甲子園でこんな貴重な経験ができるなんて。一生の思い出になります」と思わず涙ぐむ保護者の方もいらっしゃいました。

甲子園球場の歴史を学んだ後、招待席で試合を観戦

楽しい交流会の後は、甲子園球場に隣接する「甲子園歴史館」の見学をさせていただきました。同館は、今年開業100周年を迎えた甲子園球場の歴史が学べるミュージアム。子どもたちは貴重な資料や映像に熱心に見入っていました。

見学後は球場に戻って、いよいよ試合観戦へ。この日は日本生命セ・パ交流戦で、対戦相手はパ・リーグの埼玉西武ライオンズです。あいにく、小雨の降る中での試合でしたが、子どもたちは球場に詰めかけた大勢のタイガースファンとともに大きな声で元気よく応援!その想いが届いたのか、試合は3-0で阪神タイガースが見事勝利をおさめました。
甲子園球場を、みんなのホームスタジアムに!

「Family with Tigers」は、タイガース選手会と球団が話し合い、「将来を担う子どもたちとその家族に、タイガースの試合をきっかけに笑顔あふれる毎日を送ってもらいたい」という想いから、2022年より実施しているイベントです。具体的な活動としては、シーズン中に「Family with Tigers」対象試合を行い、終了後に監督・コーチ・選手らが着用した限定ユニフォームをサイン入りでチャリティオークションに出品、その収益金(一部経費を除く)とグッズ売上金の一部を子育て支援団体に寄付するというもの。日本財団も寄付先の一つに選定され、2024年1月には「日本財団子どもサポート基金」に595万5,069円のご寄付をいただきました。これに加えて、今シーズンは「Family with Tigers」対象試合(計6試合、各試合25席)に「子ども第三の居場所」を利用する子どもとその保護者をご招待いただけることになりました。

立ち上げ時から「Family with Tigers」を担当している、株式会社阪神タイガース事業本部営業部主任の西村翔太さんは試合への招待企画の一番の目的は「甲子園球場に来て、阪神タイガースのチームの一員になってもらうこと」だと話します。「甲子園球場には、来た人すべてを受け入れてくれる不思議な力があります。普段はまったく関係なく生活している人たちも球場に一歩足を踏み入れた途端、1つのチームになれる場所なのです。今、さまざまな事情で不登校になってしまっているお子さんや、これまで球場に来たことがないお子さんたちにも、ぜひ甲子園球場で阪神タイガースのチームの一員になってほしい、甲子園球場を、皆さんがいつでも帰って来られるホームスタジアムにしてほしいと願って、招待させていただきました」。
一緒に応援した思い出が、家族の絆を今まで以上に強く
子どもたちとの交流や子どもたちからの声援は、選手たちにとって大きな励みになっているという西村さん。「試合に勝って応援してくれる子どもたちを喜ばせたいという想いが選手のモチベーションとなり、チーム全体の士気の向上に繋がっています」。

さらに、今回の招待にあたって球団側がこだわったのは、なるべく「親子一緒に」参加してもらうこと。その理由について西村さんは次のように話してくれました。「普段忙しいお父さん・お母さんにも童心に帰って、子どもたちと一緒に観戦を楽しんでいただきたい。一緒に声を出して応援した思い出が、家族というチームの絆をきっと今まで以上に強くしてくれると思います。そして将来、ご家族やご友人と一緒に再び甲子園球場に足を運んでいただけたら、球団として、これ以上嬉しいことはありません」。
今シーズンの「Family with Tigers Day」対象試合への招待は、2024年9月末までの期間で残り4回実施され、関西圏の「子ども第三の居場所」に通う子どもたちとそのご家族が参加する予定です。
西村さんは「これからも阪神タイガースは、日本の未来を担う子どもたちのために『Family with Tigers』をはじめとした様々な取り組みを続けていきます。親子でお楽しみいただけるイベントも随時企画して参りますので、皆さん、ぜひ甲子園球場に遊びにいらしてください」と呼びかけています。