「こどもレストラン」開店です!

「いらっしゃいませ!ようこそお越しくださいました!」
そう言って元気にお迎えをしてくれたのは、尾道拠点の子どもたち。
2017年7月に尾道拠点がオープンし、はや1年3カ月が経ちました。いまでは拠点を利用する子どもも10名以上まで増え、毎日子どもたちの元気な声が響き渡っています。
そんな尾道拠点で、拠点開設1周年のお祝いと日頃お世話になっている皆さまへの感謝の気持ちを込めて、「こどもレストラン」を開催しました。学校の先生や自治体、運営団体の関係者など、この拠点を支えてくださっている皆さまに、子どもたちがホストとなって料理を振る舞うおもてなしイベントです。招待チケットから提供メニュー、拠点の飾り付け、当日の役割分担など、開催1カ月前から定期的にミーティングを重ね、すべて子どもたちが準備をしました。

レストランは2部制となっており、1部:行政その他関係者、2部:学校及び運営団体関係者と、運営の効率性もしっかり考えられていました。私は尾道市の副市長や担当者の皆さまと一緒に1部に参加をさせていただきましたので、当日の様子を少しご紹介したいと思います。
当日のメニューは…
記念すべき開店初日のメインメニューは、「スイーツ」。どら焼き・ホットケーキ・クレープの3種類から好きなものを選ぶことができます。ドリンクもセットになっており、メニュー表も子どもたちが一つひとつ手作りしていました。

メニューによっては、ホイップクリームやチョコ、フルーツなどのトッピングができ、まるで本物のカフェに来たかのよう。参加者も何をオーダーしようかと、真剣に悩んでいました。

さぁ、オーダーが入りました!

皆さまからたくさんのオーダーが入りました!今日のメニューはどれも、オーダーが入ってから焼き上げて提供するスタイルのため、調理担当の子どもたちは大忙し。ですが練習の成果か、手慣れた様子で次々と焼き上げ、トッピングも間違えることなく作り上げていきます。
スイーツの準備ができたら、ここからはホール担当の出番。トレーにしっかりスイーツを乗せ、丁寧に、かつ素早くお客様の元へ運びます。
見ているこちらは、こぼしたり落としたりしないかとヒヤヒヤしましたが、当の本人たちは余裕の表情…。

私は子どもたちおすすめのクレープをいただきましたが、盛り付けもキレイで味もとてもおいしかったです。そのおいしさに、2つ、3つと追加で召し上がるお客様もいらっしゃり、大盛況のうちにレストランは閉店となりました。
今日の様子を振り返って
レストラン閉店後、拠点マネージャーに感想をお聞きしました。「練習どおりにうまくいかなかった部分もありますが、子どもたちが何日もかけて準備したイベントが無事に成功し、ほっとしました。この体験が、何か子どもたちの活力につながるとうれしいです。次はどんなイベントをしようかな」とのことで、早くも次のおもてなしイベントの計画を始めているようでした。
また、拠点を出た後、偶然Sくんのお母様にお会いすることができました。「昨日は家でずっと練習をしていて、うまくできたか心配していました。お客様に喜んでいただけたなら、こんなに子どもの自信になることはないですね」とのことで、子どもたちの成長をお母様もとてもうれしそうに話してくださいました。
いつもは元気に遊び、走り回っている小さな子どもたちが、今日は一回りも二回りも大きくなったように感じました。今後も様々な機会を通して、私も子どもたちの成長を見守っていきたいと思います。
日本財団 安場麻里

日本財団は、「生きにくさ」を抱える子どもたちに対しての支援活動を、「日本財団子どもサポートプロジェクト」として一元的に取り組んでいます。