国連海洋会議サイドイベント:海の社会公正の国際評価ガイドライン(NEXUS)

ビデオメッセージ

みなさん、こんにちは。青い海にかけ、青いスーツを着用しています。興味と情熱を持ってオンラインで開催される本会議に参加していただいた皆さんに御礼申し上げます。

ともすると、17世紀にグロティウスが唱えた「海洋の自由な利用」という考え方を、多くの方々が今も持ち続けているのではないでしょうか。しかしながら、ご承知の通り海洋は現在深刻な問題を抱えています。日本財団は、30年以上前から、全ての生命の源である「母なる海」の静かな悲鳴を深刻に受け止め、海を守るための活動をしてきました。その分野は海の専門家の育成、海ごみ対策、太平洋島嶼国への支援、など多岐にわたります。

こうした「母なる海」を守る取り組みの一環として、2011年からネレウス・プログラムは「海の未来を予測する」という壮大なテーマにチャレンジしてきました。2011年から2019年の間に、多数の研究者が養成され、数多くの学術論文が発表されるなど目覚ましい成果を挙げています。こうした取り組みの中で、人々が海を平等に分かち合う社会構造が崩壊するという新たな危機の存在が浮上しました。

この新たな危機に対応すべく2019年に立ち上げられたのがオーシャン・ネクサス・プログラムです。既に我々と志をともにする300を超える研究者が参加し、「海の社会公正」の実現という遠大な目標に取り組んでいます。コロナ禍においてもバーチャルなネットワークを作り上げ、世界中の地域と多様な人々とのつながりを短期間で構築しており、参加研究者に心から感謝を述べたいと思います。 今回のサイドイベントにおいて、皆さんからネクサス・プログラムのこれまでの研究成果を伺えることを楽しみにしております。ありがとうございました。

※本ビデオメッセージは、日本財団活動紹介YouTube(外部リンク)にて視聴できます。