「第4回日本財団みらいの福祉施設建築プロジェクト」表彰式デザインの力で福祉施設を変える!

日本財団は、デザインやクリエイティブの力で福祉施設を地域に開かれた魅力ある場所とするべく実施した、「第4回日本財団みらいの福祉施設建築プロジェクト」について、計43事業の中から助成が決定した3事業への表彰式を、2025年3月4日(火)に実施しました。
採択された3事業は、グループホームと共生型シェアハウスを融合させた施設など、個性的なアイディアやデザインの力で社会課題を解決する事業が選ばれました。

みらいの福祉施設建築プロジェクトの背景

本プロジェクトは、地域社会に貢献し、地域社会から愛され、地域福祉の拠点となる社会福祉施設をめざして、事業実施団体と設計者の協働による建築デザイン提案を含む建築事業を助成するものです。
近年、少子高齢化や多様性の尊重、コミュニティの希薄化といった社会背景の変化に伴い、社会福祉施設は多機能化や地域貢献への動きが活発となり、地域福祉を担う拠点としての役割が求められています。福祉施設の建築事業への助成や補助金は、行政や民間助成財団でも行われていますが、建築デザイン提案を含む助成金の募集は他に例のないものであり、建築・福祉両分野から審査委員を構成し申請事業の評価を行いました。

写真
集合写真

関係者コメント(一部)

笹川 陽平(日本財団 会長)

「日本財団は創立時から福祉施設の建設を支援してきましたが、いつまでも同じような施設を作るのではなく、時代の変化に合わせて変化していかなければなりません。多様化する現代社会のなかにおいては、施設もそして入所されている方々も孤立することなく社会の中で交わりができる、未来志向でオープンな施設が必要だと我々は考えています。この考えに賛同いただいた多くの方から計画を申請いただき、篠原審査委員長をはじめ審査委員の方々には、厳正な審査をしていただき、感謝申し上げます。是非とも、建物の建設のみならず運営面でも社会に溶け込んだ福祉施設を作っていただき、福祉施設モデルケースとなることで、全国のこれからの福祉施設の建設にいい影響を与えていただきたいと願っています。」

篠原 聡子(審査委員長)

「ひとつひとつのプロジェクトで、運営者と設計者のコラボレーションで化学反応が起きていると感じました。設計者は与えられた条件の中で設計するというスタイルではなく一歩踏み込んで、また運営者も空間に対して様々な提案をしてプロジェクトが作られていました。今回のプロジェクトは、福祉施設が街の中やコミュニティの中でシームレスに繋がるというだけでなく、プロジェクトがあることで、地域のコミュニティがエンカレッジされているように感じました。素晴らしいプロジェクトに出会えて幸せでした。建物が無事にすばらしく竣工され、時を過ごしていくことを願っています。」

「第4回 日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」助成決定3団体について

1. 事業実施団体 / 整備場所:(特)クリエイティブサポートレッツ / 静岡県浜松市

設計者 株式会社坂茂建築設計
設計デザイン案タイトル スキップフロアによる障害者グループホームの地域拠点化 たけし文化センター田町
事業概要 浜松駅近くの7階建て、カラフルな外壁が目を引く施設。知的障害者のグループホームと共生型シェアハウス・ゲストハウスが融合し、暮らしを通して新しい共助の文化を創造する。最上階の公衆浴場へ向かう動線で各階の様子が見え、地域住民とも自然な交流が生まれることを目指す。
助成金額 478,720,000円

2. 事業実施団体 / 整備場所:(福)中央福祉会 / 石川県金沢市

設計者 株式会社千葉学建築計画事務所
設計デザイン案タイトル 届ける福祉「みらいの家」
事業概要 切妻屋根が街並みに調和する落ち着いた建物。公園に隣接し、認知症の早期予防やケアの拠点、子どもも含めた地域住民の交流拠点となる施設。大きなバスターミナル近くに位置し、能登を訪れるボランティアの災害支援拠点ともなる。
助成金額 299,930,000円

3. 事業実施団体 / 整備場所:(福)薫英会 / 群馬県北群馬郡吉岡町

設計者 teco株式会社
設計デザイン案タイトル きどのイドバタ -風景と人の交わる”きどのミチ”-
事業概要 地域のシンボルである公園に隣接した、自然に囲まれた緩やかな斜面に建つ細長い建物。地域に不足する看護小規模多機能型居宅介護、放課後等デイサービス、小規模保育の3つの福祉サービスを緩やかに結び、世代を超えて自然に空間を共有し、交流することを目指す施設。
助成金額 409,440,000円

特設サイトのご案内

以下の特設サイトでは、各審査委員の総評や受賞者のデザイン案等もご覧いただけます。

関連リンク

お問い合わせ

日本財団 公益事業部 国内事業開発チーム

  • 担当:枡方、福田、岡田、坪内
  • メールアドレス:fukushi-kenchiku@ps.nippon-foundation.or.jp