駐日米国大使、駐日ウクライナ大使と共に10億円を目標とした「ウクライナ避難民支援基金」設置を発表日本国民の歓迎の気持ちをウクライナ避難民に届けるために
日本財団は6月13日に、エマニュエル駐日米国大使・コルスンスキー駐日ウクライナ大使と協力し、ウクライナ避難民支援のための「ウクライナ避難民支援基金」を設置し、寄付の募集を開始したことを発表しました。

本基金は「故郷から遠く離れている間でも、避難民一人一人が日本でくつろげるように」日本国民が歓迎の気持ちを表すことのできる場として設置しました。
来日している1,200人を超えるウクライナ避難民のうち、70%以上が在留資格を「短期滞在」から「特定活動(1年)」に変更するなど(※)、長期化する避難生活を余儀なくされています。寄せられた寄付金は、言語や文化も異なる日本で生活する避難民が日本社会に馴染み、①「安心して生活するための支援」(日本語学習の支援など)②「日本文化を知り地域と親しむ機会の提供」(各地で開催される花火大会やお祭りへの子どもの招待など)に活用する予定です。寄付金額は10億円を目標とします。
寄付受付先
受付期間:2022年6月13日~9月30日(予定)

コメント(抜粋)
エマニュエル駐日米国大使
オデッサ(ウクライナ)に由来のある家族の子孫として、ウクライナ避難民に対する日本財団及び日本人の皆さんのサポートに感謝申し上げます。このような世界的・人道的危機においては、政府や企業以外の方の行動も必要です。1人1人の個人にも果たすべき役割があり、この度設立される基金はそのような個人の役割を後押しするものです。エイミー(妻)と私が4月に避難民の方々とお会いしたとき、私たちは彼らの勇気とレジリエンスに心動かされました。小さな支援ですが、私たちは日常の重圧を少しでもやわらげるべく、電車やバス等利用するためのプリペイドカードを彼らに寄付しました。

本日、この場で私の友人であるコルスンスキー・ウクライナ大使と日本財団の笹川さんと共にこの場に立てること、そして、私たちがパートナーとなり、人道のためにもたらすであろう変化に誇らしい気持ちです。
今回の基金が、ロシアによる不当でいわれのない戦争によって打撃を受けた家族の日常を安定させる手段となることを願っています。
コルスンスキー駐日ウクライナ大使
ロシアの侵攻が始まって以来、日本財団及び私たちの戦略的パートナーであるアメリカ合衆国の貴重なサポートに感謝しています。
戦争は今も続いているため、全ての支援は大変貴重なものです。
したがって、今回のウクライナ避難民支援基金の設立は変化をもたらし、戦争により避難を余儀なくされたウクライナ人の苦しみを和らげることに寄与するものです。

笹川順平 日本財団常務理事
エマニュエル大使から日本財団が支援する1,000人の避難民とのつながりを活用して避難民のために何かできないかという提案をいただいたことがきっかけで今回の基金設置に至った。
日本中のみなさんのちょっとした募金が、ウクライナから避難してきた方々を歓迎する気持ちとして伝わります。みなさんの貴重なご寄付を、例えば日本語学習の支援や、花火などのイベントへの招待など日本の文化を知っていただく機会の提供のために使わせていただきたい。

ウクライナから避難した家族
Bila Oksana(ビラ・オクサナ)さん48歳
私は日本が好きで、とても安心しています。散歩しているときは、公園の中を歩いたり、街の中の建物がとても綺麗で安心できます。日本人の皆さんありがとうございます。

Yelenets Mark(イェレネツ・マーク)さん22歳(息子)
日本の文化、語学を学び、そして色々な史跡、歴史的なところなどを訪ねたり、日本の伝統なども知ることができ、とても嬉しく思います。

Yelenets-Memor Rimma(イェレネツ‐メモル・リッマ)さん18歳(娘)
日本の皆さまも、アメリカの皆さまもここにいる機会を与えて頂いてありがとうございます。
私のお母さんがハリコフから避難できたこと、とても感謝をしています。

記者発表会概要
- 日時:2022年6月13日(月)14時−15時※ウェブ配信あり
- 場所:日本財団ビル1階(東京都赤坂1−2−2)
- 概要説明: 笹川順平 日本財団常務理事
- あいさつ:
ラーム・エマニュエル 駐日米国大使
セルギー・コルスンスキー 駐日ウクライナ大使 - ウクライナから避難してきたご家族から一言
Bila Oksana(ビラ・オクサナ)さん48歳(母親)
Yelenets Mark(イェレネツ・マーク)さん22歳(息子)
Yelenets-Memor Rimma(イェレネツ‐メモル・リッマ)さん18歳(娘)
経緯
日本財団では、生活費の支援など3年間で総額50億円の支援を3月28日に発表しました。6月10日時点で1,011人分の申請を受け付け、207人分の支援を決定しています。支援を受けている避難民から、「日本語がうまくできるかどうか心配」「仕事をやりたいけど、あるかどうか不安」といった将来の見通しへの不安とともに、「日常を離れるため自然の中で過ごしたい」「神社などの伝統的な建物をみたい、日本の文化をもっと知りたい」といった声も上がっていました。
エマニュエル駐日米国大使は、3月18日にウクライナ避難民支援についての声明を出すなど来日する避難民支援の必要性を強調し、4月21日にコルスンスキー駐日ウクライナ大使と面会した際には、両大使は避難民支援のための基金を立ち上げる意図を表明していました。
関連リンク
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